【BtoB向け】テレビ会議システムのWebマーケティング戦略

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ヒアリングを行いながら成果が出そうかをイメージする

当時はまだ、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する前で、ZOOMもない時代でしたので、テレビ会議を導入する企業は、全国に何十箇所も支店があるような大企業が中心でした。このメーカーさまのテレビ会議システムも大企業向けの商品でした。

最初に、ターゲットユーザーや競合他社についてクライアント様にヒアリングを行いました。私たちはヒアリングをとても重要だと考えており、事前のリサーチも含め、とても時間をかけて行います。

丁寧にヒアリングを行うのは、クライアント様の貴重な時間を使っていただくことも理由としてありますが、私たち自身がその業界に関する知識を最初は持ってないケースがほとんどですので、ヒアリングを行いながら、 売り手側と買い手側の両方の視点を行ったり来たりしながら、どうすればホームページで成果が出るかをイメージする必要があるからです。

この時に、ターゲットユーザーが抱えている課題をリアルにイメージできない場合はどのような行動をするのかが見えてきませんので、ピントがずれた集客やホームページになってしまいます。それでは成果は出ません。

今回もクライアントさまへ丁寧にヒアリングを行い、その後、マーケティングの全体像を考えました。

ターゲットの温度感に合わせ仮説を立てる

テレビ会議システムのターゲットユーザーとして3つの仮説を立てました。

新規導入や増設ニーズでテレビ会議システムを探している企業

各メーカーの機能などの違いを比較したい。
自社に最適な製品はどれかリサーチしている。

複数拠点のコミュニケーションを円滑にしたい企業

費用対効果を含めテレビ会議を導入するメリットを知りたい。
テレビ会議以外の手段も含め最適な解決法を調べている。

複数の拠点はあるがテレビ会議システムは未導入

そもそもテレビ会議システムで何ができるのかをよく知らない

このようにターゲットユーザーとしては、テレビ会議システムの導入を前提にリサーチしている企業からまだまだ課題が顕在化してない企業まで、温度感に開きがありました。

次に競合商品として比較されるであろう競合メーカーについてもリサーチも行います。調べていくと、家電メーカー以外にもネットを使ったWeb会議システムなどが出始めた時期でもあり、様々なメーカーがありました。
ただ、スタートアップ企業の商品はまだ回線やセキュリティ的に不安定な状態でしたので、今回の大企業向けターゲットでは直接的な競合ではありませんでしたが、将来的な競合にはなりえそうだと考えました。
また、直接的な競合ではないですがLCCなどの交通手段も間接的な競合として意識しておく必要もあります。

ここで大事なのが、どのレベルの見込顧客や競合商品までを対象とするのか?ということです。

競合他社にすべて勝つのは無理ですので、 自社の商品のどこを尖らせ、そのUSPを軸としてとれる最大の市場のパイを予測しながら、選択と切り捨てを行う必要があります。

その時に判断しやすいように、私たちのほうで「Webマーケティング施策」の設計を行い、全体像が見えるようにお手伝いをしております。

例えば、以下のようなシナリオの作成などです。

ユーザー行動シナリオ

顧客はどのような行動をとるのか?というシナリオを考えます

コンテンツプランニング

必要とされるコンテンツは何か?について考えます

競合サイト分析

どのような会社のホームページと比較されるのか?をリサーチします

集客プランニング

プロモーションとしてはどのように顧客と接点を持てばいいのか見える化します

ボトルネックを見える化する

直近1年のアクセス数の分析を行い、現在のボトルネックの洗い出しも行いました。

これを私たちはボトルネックツリーと読んでおり、集客からホームページ内のコンバージョンまでの推移を見える化することでどこが問題なのかを把握しやすくするために作ります。

Webサイトの状況と課題について整理しました

なぜ、このように細かい数字とともに見える化するのかというと、担当者であれば感覚的にわかるであろう問題点は先入観で決めつけてしまいがちですが、それを 数値化することでプロジェクトに関わる関係者みんなが理解しやすくするためです。

もし肌感覚とは違うボトルネックだった場合でも、このエビデンスがあることで、ほとんどの方はご納得いただけます。

今回のプロジェクトでは、ボトルネックとして3つを提示しました。

ボトルネック① 集客力とバリエーション不足

アクセス数がメーカーサイトとしては思ったより少なく、検索キーワードのパターンのほとんどを自社関連キーワードが占めている状態でした。

ボトルネック② KPI設計

KPIとしてカタログページへの誘導数を測定してありましたが、カタログの内容がほぼホームページに掲載されている内容なので、そもそも見る必要性を感じられませんでした。

ボトルネック③ CTA(コール トゥ アクション 行動喚起)

見てほしいページがどのように魅力的かがテキストだけだとイメージできませんでしたので、クリック率を高める画像を入れるなどCTAの見直しが必要でした。

ユーザーの行動をシナリオ化

現状の課題などを整理した後は、ホームページ改善のシナリオを考えていきます。

まずは、ターゲットユーザーのニーズを検索キーワードから分析しました。
検索パターンごとに考えられる検索の意図からユーザーが抱える問題点や温度感を整理します。

検索キーワードから見る顧客ニーズを可視化しました

次に、そのユーザーの行動をシナリオ化して、どのような行動をとりそうか一覧化しました。

訪問者の目的からユーザーの行動シナリオを考えました

ユーザーがホームページに訪問している目的は何なのか?
ランディングページはどこで、そのページで何を伝えたらコンバージョンへとつながるのか?

このような複数のシナリオを行動パターンとしてまとめます。

シナリオを作成した後は、必要なコンテンツをサイトマップへ落とし込み、ページごとのワイヤーフレームを作成しました。

今回は、デザインなどは弊社で行いませんでしたのでワイヤーフレーム作成までをお手伝いしましたが、半年後の改善結果の確認も行い、ある程度シナリオ通りになっていましたので安心しました。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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