今のホームページで成果が出ていないのなら、どこに問題点(ボトルネック)があるのかをまずは見つけることが大切です。
問題点を抱えたまま表面のデザインだけリニューアルしても何も意味がないからです。
ボトルネックを把握するには
リニューアルで成果を出すために、今よりアクセス数を増やせばいいのか?コンバージョン率をあげればいいのか?それとも他に何か原因があるのか??現在のホームページの問題点(ボトルネック)を把握する必要があります。
まずは、アクセス数やお問い合わせ数、コンバージョン率などのデータを整理して把握しましょう。
次に、目標(KGI)から改善点やKPIをボトルネックツリーに落とし込んでいってください。
ボトルネックツリー例
これを見ると、ホームページからのお問い合わせ数を増やすためには「アクセス数」と「コンバージョン率」がボトルネックなのがわかると思います。
このボトルネック以外に、最終的な売上を増やすためには成約率をあげる必要があり、そのための営業の仕組み化などホームページ以外の改善が必要なのもわかります。
ホームページのアクセス数は多いにこしたことはないんじゃないですか?
まだまだアクセス数が多い!少ない!に一喜一憂する方が多いようですが、見込み顧客にならない人がたくさん訪問するより、本当に必要としている人が見に来てくれてお問い合わせが増えたほうがいいはずです。
よくある間違ったSEO対策のパターンとして「どうせホームページをリニューアルするんだから、あの情報もこの情報も全部のせてしまえ!」という曖昧な考えのホームページは失敗しやすい傾向にあります。
「誰かが見てくれるだろう」とお客様を明確にしてないコンテンツは、結局「誰にも見てもらえない」からです。
まずは現在のホームページのコンテンツをどう見られているかGoogleアナリティクスで確認してみてください。
- PV数が多いページの閲覧時間と直帰率はどうか?
- PV数はそこまで多くないが、閲覧時間が長いページはどこか?
- コンバージョンページのひとつ前のページはどこか?
これで現在のホームページの中で重要なページが大体把握できます。
リニューアルの優先順位としては、そのページを中心とした改善計画が考えられます。
ちなみにGA4の直帰率は以下のような計算式で
- 直帰率=100%-エンゲージメント率
エンゲージメントの条件としては以下のように定義されています。
- 10秒以上のページ閲覧があったセッション
- コンバージョンが発生したセッション
- 2回以上のページ閲覧が発生したセッション
次に、集客元のボトルネックをGoogleアナリティクスやサーチコンソールで確認しましょう。
- 参照元はどこが多いのか?そこでのコンバージョン率はどれぐらいか?
- コンバージョンが獲得できている検索キーワードと検索順位は?
- そのキーワードのランディングページは?
ここからある程度、ユーザーニーズとホームページがどうつながっているのがわかると思います。
ちなみに、現在、リスティング広告を実施してない場合は、コンバージョンが発生している検索キーワードを「部分一致」で出してみることもおすすめしてます。
「部分一致」ではAIがそのキーワード周辺でコンバージョンが獲得できそうなキーワードを自動で広告表示してくれます。
そこで自分たちが気が付かないような新しいキーワードでコンバージョンが取れれば、そのキーワードでもSEO対策を行うことでコンバージョン獲得パターンが増えるのでおすすめです。
仮説がないアクセス分析には意味がない
アクセス解析をする時に何も仮説がなければ、ただデータを眺めているだけです。
まずは自分なりの仮説を立てながらアクセス解析することをおすすめします。
このページのアクセス数は多いが、閲覧時間が短く、問い合わせも入っていない。
文字ばかりで読みにくいのかな?もっと写真や事例を入れたらどうだろう。
例えば、このような仮説をたてれば、施策立案も同時にしているので、アクセス分析の価値自体が高まります。
ホームページをリニューアルするとなると、どうしても自社視点で考えてしまいがちですが、お客様に伝わらなければ、成果にはつながりませんので、実際のお客様の行動データを見ながら、どう改善したほうがいいかイメージしましょう。
今のホームページにおける「売れるキーワード」は把握していますか?どういう人が検索してると思いますか?
もし答えられない場合は、実際に訪問されている検索キーワードの中にヒントが隠されていることが多いですので、Googleサーチコンソールで月に数人しか訪問されていないキーワードまで細かくチェックしてみてください。
多くのお客様は、自分が抱えている「不満」「不安」「不便」「不具合」など「不」のつく悩みを解消できる情報を探している場合がほとんどですので、“売る立場”ではなく“買う人の立場”で、その人が抱える「不」のキーワードの本質的な意味を把握することが大事です。
このようにお客様がどのようなキーワードで訪問して、問い合わせまでつながっているか把握することは一番重要です。
具体的にどのようなお客様がどんなキーワードで検索して、どのページにたどり着き、最終的にどう感じてコンバージョンしているのかイメージして動線設計を行えば成果は大幅に変わってきます。
○○○○○というキーワードでは競合他社はSEO対策していない。
そのテーマでページを作ってSEOや広告に取り組んだら勝てるのではないか?
このように、この検索キーワードで訪問した人は、このような答えが欲しいはず、そのためにこのような内容のページ(コンテンツ)があれば、当社に興味を持ってもらえるはずという仮説(シナリオ)をいくつも立てていきましょう。
売り手視点ではない、“買う人の立場”で見つけたキーワードを軸にシナリオを考えると、SEOも成果が出やすくなります。
カスタマージャーニーマップも作ってみる
売り手視点から抜け出すのに役立つのが「カスタマージャーニーマップ」です。 顧客の行動や思考、感情の変化を想定する過程を検討フェーズごとにカスタマージャーニーを考えてみましょう。
カスタマージャーニーマップを作ることで、全体を俯瞰した顧客視点でのマーケティング施策ができるようになります。
カスタマージャーニーマップの記入例
フェーズ | 興味・関心 | 情報収集 | 検討 | 導入・推薦 |
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行動 | ホームページリニューアルで成果を出したい | 成果を出してくれそうな会社を探す | 複数のホームページ制作会社やコンサル会社などを比較 | 依頼する会社を決定 |
タッチポイント | ・オウンドメディア ・リスティング広告 ・セミナー | ・事例 ・サービスページ | ・提案書 ・見積書 | ・キックオフミーティング |
コンテンツ | ・SEOコンテンツ ・キーワード広告 | ・導入事例 ・営業資料 | ・費用対効果シミュレーション | ・成果レポート |
KPI | ・PV ・セミナー参加者数 | ・サービスページへの推移率とPV ・リード獲得数 | ・商談数(率) | ・LTV(顧客生涯価値) |