
ホームページから高額商品の問い合わせが入るかどうかは、「信頼できるか」で決まっているような気がします。
当社のクライアント様には、B2B向けの設備を1契約取れれば数億円、時には数十億円という取引をされている企業様もあれば、個人向けの注文住宅で数千万円単位の商材を扱う企業様もあります。
高額商品の見込み顧客開拓の支援実績は豊富なほうだと思いますが、問い合わせに至るまでのお客様の心理には、驚くほど共通したパターンがあることには気が付いていました。
今回は、そうした高額商品の見込み顧客集客と向き合う中で見えてきた「高額商品を検討する人の本音」について、私なりの視点でお伝えしていきたいと思います。
真剣に検討している人ほど、ホームページを読み込んでいる
本気度の高いお客様ほど、ホームページをしっかり読んでいるものです。
真剣に検討されているお客様は、商談の場で驚くほど具体的な質問をされます。例えば、事例のページに書いてあった内容を踏まえた上で「うちのケースではどうなりますか」と聞いてくる方など、ホームページに書いてある情報で検討した上で、その先の話をしようとされています。
一方で、あまりホームページを見ずに問い合わせをしてくる方は、少しピントがずれた質問をされることが多いです。
すでにサイト内に答えが書いてある内容を一から聞かれたり、そもそも対象外のサービス内容について聞かれたり。こういう問い合わせは、残念ながら商談に繋がりません。
これは何を意味しているかというと、ホームページというのは単なる「会社案内」ではなく、「本気度の高い見込み客をふるいにかける場」でもあるということです。
高額商品を検討する人が本当に見ているのは「価格」ではなく「信頼できる相手なのか」
高額商品を検討する際の心理として、「本当に価値があるか」という疑念や、「この人・この会社から買っても大丈夫か」という見極めが働くとよく言われます。
私自身、様々な業種のクライアント様を支援してきた中で、この「信頼できる相手かどうか」の見極めが、実はすべての判断の土台になっていると感じています。
余談ですが、B2Bで数億円規模の取引を検討されているお客様も、数十万円のエクステリアを検討されているお客様も、根っこの部分では同じことを気にされています。
金額が大きくなればなるほど、失敗した時のダメージも大きくなるからこそ「この会社なら任せられる」という確信が持てるまで、慎重に情報を集め、比較検討されるわけです。
これは私の考えですが、価格そのものへの抵抗感というのは、実は信頼への疑念が形を変えて表れているケースが多いように思います。
「高いから迷っている」のではなく、「この金額に見合う相手かどうか、まだ確信が持てないから迷っている」というのが実態に近いのではないでしょうか。
ホームページが格好いいだけでは、信頼は伝わらない
これはクライアント様との打ち合わせでもよくお伝えすることなのですが、「格好いいホームページを作れば信頼される」という考え方では失敗します。
見た目が洗練されていても、よく見ると中身が薄いサイトは少なくありません。写真は綺麗だけれど、具体的な実績や事例がほとんど載っていなかったり、あるいは載っていても、決まったフォーマットでとりあえず内容を埋めただけで、読み手が自分ごととしてイメージできない薄いコンテンツになっている。こういうサイトでは、真剣な検討者ほど離脱してしまいます。
信頼を伝えやすい「事例」というコンテンツの強み
「ここに相談すれば大丈夫そうだ」という感情は、簡単には生まれません。
似たような課題を抱えていた別のお客様が、どんな経緯で相談し、どんなやり取りを経て、どんな結果に至ったのか。そのような泥臭いストーリーがあって初めて、検討者は「自分の場合はこう解決できるかもしれない」とリアルに頭の中にイメージできるようになります。
私が支援してきた案件でも、事例コンテンツの質の改善と数を充実させたことで問い合わせの質も明らかに変わった、というケースを何度も経験しています。
逆に言うと、事例がたくさんあっても薄いコンテンツばかりほど、ピントのずれたような問い合わせが増えてしまいます。
これは偶然ではなく、そもそも読み手が「信用できるかどうか」を判断できる材料が足りていないからだと思います。
信頼を伝えるには、ホームページと広告戦略を「ひとつのストーリー」として設計する
ホームページだけを頑張って作り込んでも、そこにたどり着く導線である広告や検索経由の流入が、信頼構築のストーリーと噛み合っていなければ、効果は半減してしまいます。
逆に、広告だけを強化してホームページの中身が伴っていなければ、せっかく興味を持って訪れたお客様の信頼を、その場で失ってしまうことにもなりかねません。
コンテンツと広告を切り離さず一体で信頼を設計することが大事だと私は考えています。
問い合わせの前段階、つまりお客様が広告や検索結果を見た瞬間から、ホームページを読み込み、最終的に問い合わせフォームを押すまでの一連の流れ全体を、ひとつのストーリーとして設計する。これができていない会社は、正直まだまだ多いように感じます。
デザインの話、コンテンツの話、広告の話が、それぞれバラバラに議論されてしまっているケースをよく見てきました。
信頼というのは、どこか一箇所を強化すれば伝わるものではなく、お客様が接触するすべての接点で一貫して積み上げていくものだと、私は考えています。
まとめ
高額商品を扱う会社にとって、問い合わせが増えても商談に繋がらないという悩みは、決して珍しいものではありません。
ですが、その原因の多くは「デザインが古いから」でも「広告費が足りないから」でもなく、信頼を伝えるためのストーリーが、コンテンツと導線の両方できちんと設計されていないことにあるのではないでしょうか。
良質な見込み顧客は、想像以上にホームページを読み込んでいます。だからこそ、そこに信頼を裏付ける材料がどれだけ用意されているかが、問い合わせの質、そして最終的な売上に直結してくるのだと思います。

もし今、問い合わせの数はあるのに商談化しない、という課題を抱えているのであれば、一度ホームページと広告戦略がチグハグになっていないか、信頼を伝えるひとつのストーリーになっているかを見直してみることをお勧めします。

