コンバージョンを獲得できるLPに共通する考え方。AI時代も本質は変わらない

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「昔ながらのランディングページ(LP)での集客は、もう古いんじゃないですか?」と聞かれることが増えました。SNSや動画、そして生成AIと、新しいツールが次々に登場していますから、これまでのやり方が急に色あせて見えてしまうのは、しょうがないことだと思います。

ただ、ここで忘れてはいけないのは、問い合わせや購入といった行動を最終的に起こすのは、AIではなく人間だということです。そして人間が行動を起こすときの心理は、以前からほとんど変わってません。

この記事では、私がプロデュースに携わったクライアントのLPを例にしながら、コンバージョンが獲得できるLPに共通する考え方をお話しします。

AIがどれだけ進化しても、人間が行動する心理は変わらない

集客の入口は、確かに変わりつつあります。Googleでキーワード検索するだけではなくChatGPTやPerplexityに長文で質問する人が増え、AI経由でサイトに流入する人も珍しくなくなりました。

ただ、ここで混同してはいけないことがあります。「流入経路の変化」と「問い合わせする心理」は、まったく別の話だということを。

どんな経路でページにたどり着いたとしても、問い合わせボタンを押すのは、「ここなら大丈夫そうだ」と納得した人だけです。逆に言えば、納得してない人は、どれだけAIに連れてこられても行動しません。

長年この仕事をしていると、集客のツールが何度も入れ替わるのを経験してきました。SEO、リスティング広告、SNS、動画、そしてAIと、集客の入口は変わり続けています。

でも、コンバージョンがとれるページの構造はあまり変わってないような気がします。簡単に説明すると「自分の悩みを解決してくれそうだ」と一瞬で理解でき、読み進めるほどに不安が消えていくページ構成です。

自己満足なコンテンツはLPのコンバージョン率を下げる!?

クライアントとの打ち合わせの時に、うちのこだわりをもっと前面に出したLPにしたいと言われる事があります。

お気持ちはよくわかりますし、そのこだわり自体は素晴らしいものです。長年培ってきた技術や姿勢は、間違いなくその会社の財産だからです。

ただ、LPに関しては自己満足なこだわりより、お客様から見てのメリットがぱっと伝わる事が大事です。

たとえば「創業以来、素材選びに一切妥協していません」と語られても、初めてページを見たお客様には、それが自分の悩みとどうつながるのかを、すぐには理解できません。

作り手の想いを起点にメッセージを組み立てると、どうしても自己満足的なメッセージになってしまいます。

こだわりを捨てろという話ではありません。そのこだわりを、お客様のメリットに翻訳して語るべきだ、ということです。

「素材に妥協しない」ではなく「どんな使い方をしても10年以上長持ちする」のようにお客様のメリットに翻訳作業するだけで、同じこだわりがまったく違う伝わり方をします。

売り手の想いという直球を投げるのではなく、お客様の疑問に変化球で答えることが大事なのです。

コンバージョンを獲得できるかは、集客設計から始まっている

LPの改善の時に多くの方は、キャッチコピーをどうするか、デザインをどうするかなど、ページの中身ばかり気にされます。もちろん大事な事なのですが、私はその前に必ず確認することがあります。「そもそも、どんな人をこのページを見てほしいのか?」という点です。

どれだけページを作り込んでも、見る人の温度感がズレていれば成果は出ません。

だから私たちは、集客の段階で「見込み客になりにくい人をできるだけ排除する」集客設計を心がけています。たとえば広告の文言やキーワード選定の時点で、自社が解決できない悩みを持つ人、価格だけで判断する人には、あえてクリックされないようにするだけでコンバージョン率は大きく変わります。

アクセス数だけを見れば減るかもしれません。でも、ページに来る人の「質」が上がれば、コンバージョン率は上がり、獲得コストは下がります。

成果報酬型でクライアントと向き合ってきた中で、これは理屈ではなく、数字で痛感してきた現実です。

LPは、ページ単体で完結するものではなく、「誰に見てほしいのか」という集客設計とセットで初めて機能します。

【事例】コンバージョンが獲得できるLPの考え方

ここからは、私が制作・プロデュースに携わった日本ピーシーエキスパート様の産業用PC修理のLPを例に、コンバージョンが獲得できるLPの考え方を説明します。

同社は、DOSやWindowsNT、PC-98といった、メーカーのサポートがとっくに終了した古い産業用PCの修理や延命を専門とする会社です。

工場の生産ラインを制御している古いPCが突然故障し、「メーカーにはもう直せないと言われた。でもこのPCが止まると生産が止まる」という切実な悩みを抱えた方が、この会社のお客様になります。

ファーストビューで「自分のためのページだ」とすぐわかる

ファーストビューの役割は、訪問者に「探していたのはここだ」と一瞬で確信させることです。

このLPを開くと、まず「どのような古い産業用PCの故障も修理できます」というメッセージが目に飛び込んできます。何のひねりもないどストレートなコピーですが、工場のPCが止まって焦っている担当者にとって、これ以上刺さる言葉はないと思います。

そしてその直下には、相談や資料ダウンロードへのボタンが配置して「今すぐなんとかしたい」という熱量の高い訪問者を、迷わせずに行動へつなげる設計にしてます。

ページを開いた瞬間に「自分が探していた会社だ」とわかり、次の行動がすぐ目の前にある。シンプルですが、これができているLPは意外と少ないように思います。

スクロールする人の不安を先回りして解消する

一方で、ページを開いてすぐ問い合わせる人ばかりではありません。「本当に直せるのか」「費用はいくらかかるのか」「怪しい業者ではないのか」。特に高単価なBtoBサービスでは、こうした不安を抱えたままスクロールする人が大半です。

このLPの中盤以降は、実績・顧客の声・流れ・FAQでその不安を先回りして潰していく構成にしています。「こんな課題はありませんか」という共感から始まり、JAXAや大手メーカーをはじめとする取引実績、実際のお客様の声を見せて安心感を与えているのはそのような理由からです。

特に顧客インタビューでは、修理によって回避できた損失が具体的な金額で語られており、「止まったときの損失額と比較したら」という判断軸に見る人の思考を転換しています。

さらに修理の流れ、よくある質問と続き、読み終える頃には行動を妨げる不安がほとんど残らない。これが「そのうち客」を「今すぐ客」に育てるコンテンツの並べ方だと考えています。

小手先のテクニックより、顧客の心理に向き合うこと

近年、LPを作ること自体は驚くほど簡単になりました。それらしい文章もデザインも、AIで数秒で出力できてしまいます。

だからこそ、差がつくのは、どう作るかの手前にある、誰の、どんな不安に答えるLPなのかというコンセプトワークだと思います。

自社のこだわりを自己満足的に伝えるのではなく、お客様のメリットに翻訳できているか。そもそも質が高い見込み客が来る集客設計になっているか。ページを開いた人の不安を解消できているか。これは、AIがどれだけ進化しても人間が考えるべき部分だと思います。

成果報酬型でホームページ改善に向き合ってきた立場から言えば、コンバージョンは小手先のテクニックではなく、顧客の心理に誠実に向き合った結果として生まれるものです。

もし自社のLPやホームページが「誰に何を解決できるのか」が曖昧だと感じたら、一度、お客様の不安を書き出すところから始めてみてください。それが、AI時代にも通用する唯一の近道だと思っています。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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