最近、住宅業界では「リノベーション」という言葉がよく使われています。以前は「リフォーム」という言い方が多かったと思いますが、実際どう違うのか?
業界は違いますが、私たちの仕事であるホームページのリニューアルに当てはめて考えていきたいと思います。
リフォームとリノベーションの違い
住宅における「リフォーム」と「リノベーション」は、どう違うのか、まずはチャットGPTに聞いてみました。
リフォーム
リフォームは、主に建物の劣化部分や不具合を修繕することを指します。以下が特徴です。
- 目的:現状の修繕や改善
- 範囲:部分的な改修
- 例:壁紙の張り替え、設備の交換(キッチン、浴室など)、外壁の修理
- 期間:比較的短期間
- コスト:通常、リノベーションより低コスト
リノベーション
リノベーションは、既存の建物の用途や性能を向上させるための大規模な改修を指します。以下が特徴です。
- 目的:新しい価値の創出や性能の向上
- 範囲:全体的な改修
- 例:間取りの変更、耐震補強、省エネ対策、デザインの全面変更
- 期間:長期間
- コスト:通常、リフォームより高コスト
さすがチャットGPT。違いがわかりやすいですね。
リフォームは、建物の美観や機能を現状に近い状態に回復させることが目的の工事で、リノベーションは、建物の機能や価値を大幅に向上させるための改修のようです。
では、ホームページリニューアルに置き換えると、どのような違いになるのか考えてみます。
ホームページのリフォームとは
リフォームは劣化部分の修繕が中心の作業のようですので、ホームページリニューアルに置き換えるとトップページなど、見た目が気になる部分のデザインの作り変えなどがこれにあたりそうです。
ホームページを作って5年経つので、デザイン古臭くなったので作り変えたいのですが
このようなご要望をお客さんからいただくことがありますが、このようなお客様はリフォームをイメージしているのかもしれません。
Web制作会社側のよくある営業トークとして
「お客さんを飽きさせないように3年ごとにリニューアルしましょう」
といった感じで作ってからの経過時間を理由に営業する会社もあります。
ただ、ホームページはあくまでビジネスツールですので、本来ならアクセス数を増やすための提案やビジネスの成果につながる改善をすべきなんでしょうが、現場には流行のデザインにすることに一生懸命なデザイナーだったり、最新の技術を使いたいエンジニアなどの自己満足のための仕事を用意する必要があるという事情もあります。
リフォームすることが目的になると、リニューアルによって成果が出るか出ないかより、コスト面で優位な会社に依頼したほうがいいのかもしれません。
安かろう悪かろうかもしれませんが、目先の目的はとりあえず達成されます。
そう考えると家のリフォームの依頼先を探しているお客様も、価格を重視してネットなどで激安のリフォーム店を探されているような気がします。
ホームページのリノベーションとは
リノベーションは「新しい価値の創出や性能の向上」が目的ですので、ホームページリニューアルに置き換えると、ユーザーが使いやすいようにUIを見直したり、集客のためのコンテンツを追加したりするのが「リノベーション」にあたると思われます。
これは先程のような、デザインが古臭くなったので表面的な見た目を新しくしようといった理由ではなく、売上などの成果を出していくための改善リニューアルがメインとなります。
場合によっては全面リニューアルを行う必要もありますので、リフォームよりリノベーションのほうがコスト的にかかります。
ただ、ホームページはビジネスツールですので、目先のコストより費用対効果のほうがより大事です。
もしコンペを行う場合でも、たんなる価格勝負ではなく、多少予算がオーバーしても目的達成できそうな提案を行った会社のほうを採択したほうが長い目で見たら正解だと思います。
そう考えると、住宅や店舗をリノベーションをしたいと考えている人は、Web検索して見つけた施工会社のホームページで、その会社のこれまでの事例を見まくって、自分の理想を叶えてくれそうだと思ったら依頼するのではないでしょうか。
ホームページリニューアルの場合も同じで、興味を持った制作会社であったりコンサル会社のこれまでの実績や考え方をじっくり見て、自分たちが求める成果を達成できそうな会社だと思った方を選ばれたほうが間違いないと思います。
間違っても「◯年ごとにリニューアルするのが常識」といって煽ったセールストークをしてくるような会社に騙されないようにしてください。