【BtoB企業向け】見込み顧客が増える!検索キーワードの選び方

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BtoB企業のWebマーケティングをサポートする中で、私たちが強く実感していることがあります。

それは、SNS全盛の時代であっても、BtoB向けの集客では リスティング広告やSEOが依然として高い成果を出しやすいということです。

もちろん、やみくもに広告を出しても成果にはつながりませんが、ちゃんと見込み顧客が検索しそうな「検索キーワード」を選ぶことが出来たら、間違いなく見込み顧客のリードは増えます。

ただ、普段からWebマーケティングに関わっていない人だと、どのようなキーワードを選べば、成果につながるのかよく分からないという方も多いと思います。

そこで、Webマーケティング歴20年以上のコンサルタントが、BtoBにおいて成果を出しやすい検索キーワードの選び方について解説いたします。

見込み顧客を確実に引き寄せるキーワード戦略を、一緒に学んでいきましょう!

誰がどんな目的で検索しているのかイメージする

パソコンに向き合って仕事をしていると忘れがちですが、ビジネスの相手は常に「人」です。

BtoB企業のマーケティングでは、自社の製品やサービスを必要としている人が、どんな課題を抱え、どのようなキーワードで検索するのかをリアルにイメージすることが成果を大きく左右します。

このリアルなイメージを持つには「経験値」が不可欠です。ただし、ここでいう経験値はWebマーケティングの知識ではなく、実際の商談や顧客対応の現場で得られるものを指します。

実際に商談を重ねることで、

  • どの業種の担当者が多いのか
  • 会社の規模感はどのくらいか
  • 担当者の役職は何が多いのか など、リアルな顧客像が見えてきます。

また、検索する人が経営者なのか、それとも現場担当者なのかによって、使うキーワードは大きく異なります。

あの時のA社長はこんな事で悩んでいたから、こういうキーワードで検索しそうだな、Bさんはこんな事を言ってたので、こんな風にして探すのではと考えることができるのです。

ウェブの担当者だからといって、キーワードツールで検索数が多い少ないと卓上の議論をするだけでなく、営業現場も経験することで精度が高いWebマーケティングができるようになることは実際多いです。

私たちもWebマーケティングの伴走支援を行う際には、実際の商談に同席させていただき、顧客がどのような課題を語っているのかを録音・分析することがあります。

業界特有の専門用語や独特な言い回しに触れることで、新たな検索キーワードのヒントを得られることも多く、ペルソナを作る際にはその経験が非常に役立ちます。

単にツールで検索ボリュームを確認するだけではなく、リアルな顧客の声を反映したキーワード選定を行うことで、精度の高いWebマーケティングが可能になるのです。

BtoBユーザーの状況ごとの検索パターン

BtoBでは、ユーザーの状況に応じて検索パターンが変わります。それを理解したうえで、どうやってコンバージョンにつなげるのかを考えることが重要です。

情報収集段階

まだ知識がない段階では、「◯◯とは」「◯◯のメリット」「◯◯の活用方法」のようなキーワードで情報収集されることが多いです。

例えば、社内でCRMの導入を検討するように言われた担当者は、「CRMとは」「CRM 導入メリット」といったキーワードで検索し、まずは知識を深めることが想定されます。(最近ではChatGPTのようなAIに尋ねるケースも増えていますね。)

この情報収集フェーズでは、すぐに濃い問い合わせは期待しにくいため、リスティング広告ではなく コンテンツSEO を活用し、資料ダウンロードなどで見込み顧客リストを集める施策が効果的です。

比較・検討段階

ある程度の知識を得た後は、関連する製品やサービスを探すために検索行動が変化します。

「◯◯ サービス」「◯◯ 企業向け」といったソリューション名を含むキーワードに加え、「工場 電気料金 削減」のように課題解決型のキーワードで検索される場合もあります。

また、コンバージョンにつながりやすいのが、「◯◯ おすすめ」「◯◯ 導入事例」といった実績や信頼性を重視したキーワードです。

さらに、オンラインだけで完結しないサービスの場合は、地域名を掛け合わせた検索も行われます。(例: 「業務効率化ツール 福岡」「製造業向けDXソリューション 東京」)

地域名を含めた検索は商談に直結しやすいため、リスティング広告と併用することで、効率的にターゲット企業を集客できます。

購入・導入段階

最終的に意思決定者が自分で検索する場合も多く、「◯◯ 見積もり」「◯◯ 価格」「◯◯ 導入サポート」といった 購入意欲が高いキーワード に変わっていきます。

このような購買に直結するキーワードでリスティング広告を出すと、クリック単価が高すぎて、費用対効果が合わない場合があります。SEOで上位を狙えたらいいですが、競合も対策を行っていますので、上位表示は難しいのが現実です。

対策として、自社の製品やサービス名などで指名検索されるように、情報収集段階でダウンロードしてもらった資料で他社と差別化することが、SEOで上位表示を狙うより、簡単なはずです。

そのためにも、比較・検討段階で、すぐに導入しないユーザーに対しても役立つコンテンツを提供したり、ウェビナーなどで事前に接点を作っておくことも、競合他社から一歩抜け出すための戦略として有効です。

BtoBでは、ユーザーがどの段階にいるかを把握したうえで、検索パターンに合わせたキーワード戦略を立てることが不可欠です。

BtoB向けの検索キーワードの選び方

私たちがよく行う検索キーワードの選び方を、以下の4ステップでご紹介します。

ペルソナを明確にする

まず、自社のターゲットとなるペルソナを明確にします。そのペルソナが抱えている課題や求める情報を想像しながら、どのようなキーワードで検索しそうかを考えます。

また、実際にこれまで問い合わせがあった顧客からのメールや、コールセンターに寄せられた質問などからキーワードを抽出する方法も非常に有効です。

競合分析を行う

競合他社がどのようなキーワードで対策しているのかを調査することで、自社の戦略に活かせます。

やり方としては、GoogleキーワードプランナーやAhrefsなどのSEOツールを活用し、競合サイトのtitleタグやテキストからキーワードを抽出して広げる方法がおすすめです。

さらに、「他の人はこちらも検索」で表示される関連キーワードもチェックしましょう。

キーワードリストを作る

ターゲット分析と競合分析で得たキーワードを、フェーズごとに分類します。BtoBの顧客は購買までにいくつかの段階を踏むため、以下のようにフェーズごとにキーワードをリスト化すると理解しやすくなります。

  • 購入意向段階層向け: 「◯◯ 導入」「◯◯ 見積もり」
  • 比較・検討層向け: 「◯◯ 比較」「◯◯ 評判」
  • 情報収集層向け: 「◯◯とは」「◯◯ 方法」

コンテンツ戦略を考える

SEOでもリスティング広告でも、成果を出すには検索キーワードに沿ったコンテンツが重要です。

いわゆる LPO(ランディングページ最適化) にも関係する部分ですが、検索キーワードごとに「そのキーワードで検索した人が、このページを見て満足するか?」を常に意識することが大切です。ペルソナの顔を思い浮かべながら、必要なコンテンツを考えていきましょう。

BtoBにおいては、専門性の高いコンテンツが求められることが多いため、「導入事例」「ホワイトペーパー」「業界レポート」などを用意していきましょう。

また、検索の意図に応じて 2〜3語を組み合わせた複合キーワード(ロングテールキーワード) を意識することで、より具体的な課題を抱えた見込み顧客にリーチできます。

検索キーワードに対して 「このページを見れば知りたいことが分かる」 と思わせる内容が、成果につながるコンテンツ戦略の鍵です。

まとめ

Googleによると、最近はこれまでのパターンに当てはまらない検索が増えています。

国内において、2024 年 1 月から 3 月までに Google で検索されたクエリを見ると、4 分の 3 以上の商品サービスカテゴリで、クエリが前年よりも長くなっていました。自分の知りたい情報を求めて、人々がより具体的な検索をしている表れと言えるでしょう。

また、口語表現での検索も増えています。過去 5 年間で見ると、「みたいなやつ」は 95% 以上、「にぴったり」は 50% 以上 、 「っぽさ」「な感じ」は 35% 以上増加しました。検索を支える技術の進化も相まって、従来の「単語 + スペース + 単語」のような検索の仕方にとらわれない、自由な情報探索のあり方が見て取れます。

Google 検索は、自分の知りたいことを、自然な文章でありのまま表現する場になりつつあるようです。だからこそ、検索データを読み解くことで、人々の率直で多様な気持ちを捉えられるかもしれません。

BtoBの業種においても、若い方が担当者となって情報収集する機会が増えていますので、今後、口語表現での検索はさらに増加すると考えられます。

このように検索キーワードが見えにくい時代になっても、成果を出すために大事なのは、最終的には 顧客の心の声をどれだけ言語化できるかだと私は思います。

そのためにも、日頃からお客様の課題に敏感になり、リアルなニーズをイメージできるようになれば、自然と成果は出るようになります。

BtoB市場は専門性が高いため、キーワードツールでは検索数ゼロと表示されても、実際には問い合わせにつながるケースも多くあります。顧客視点を忘れずに取り組めば、まだまだチャンスは広がっています。

当社ではBtoB向けのSEO戦略やコンテンツマーケティングのサポートも行っております。興味がある方は、お気軽にご相談ください!

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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