「AIを使う」ではなく「AIで成果を出す」AI検索時代のリード獲得、その計測法

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プロンプトの書き方など「AIの活用法」を教えてくれる人は多いですが「AIで成果を出すこと」を目的に据えている人となると、驚くほど少ないように感じています。

これはホームページとまったく同じです。ホームページを作ることはあくまで手段であって、目的ではありません。本来、問い合わせを獲得することが目的のはずなのに、いつの間にかホームページを作ることに一生懸命になってしまう人がいます。

AIは登場したばかりのツールですので、今は使うこと自体が目的化してしまうのも仕方がないのかもしれません。ただ、私の考えではAIを使うのは、最終的にはビジネスの成果につなげることだと思います。

この記事は、過去に書いた「SEOの次はAIO?本質は同じ」「AI時代の顧客行動変化で問い合わせが減る理由」の実践編です。当社がクライアント向けに実際に何をやっているか、どう測っているかを、実データとスクリーンショット付きでお見せします。

ChatGPT経由でコンバージョンが発生していた

当社のクライアントであるサンルーム.COM様では、先月はChatGPT経由の問い合わせが2件発生していました。

GA4のデータを前年同期間と比較すると、chatgpt.com経由のセッションが今年は28件。前年の同じ期間は、ゼロでしたので、文字通り何もなかったところに、流入が生まれています。

全体のセッションに占める割合はまだまだ少ないのですが、中身を見ると、エンゲージメント時間や1セッションあたりのページビューは平均以上ですのでユーザーの質は高いです。そして何より、この28セッションから問い合わせが2件発生していますのでコンバージョン率にすれば7%超になります。

仮説にはなりますが、AIの回答を読んだ上で「もっと詳しく知りたい」とサイトに来る人は、検索結果を流し読みしている人よりも、ずっと質が高いのではないかと考えてます。

Geminiは業界最大手より先にサンルーム.COMを紹介した

AIに「サンルームの設置はどこに頼むのが安いですか?ホームセンター、工務店、専門店の違いは?」という、見込み客が実際に聞きそうな質問をChatGPT、Gemini、Perplexityの3つにしてみました。

ChatGPTでは特定の店名は言及されてない状態でしたが、Geminiの回答では、業界最大手のECサイトであるエクスショップよりも先に、サンルーム.COMが言及されていました。

Geminiの回答

また、Perplexityでは言及に加えて、サイトへの引用リンクもかなり入っていました。

Perplexityの回答

エクスショップのような大手企業には規模で敵わなくても、AIの回答の中では専門特化した中小企業が先に選ばれる可能性があることがわかりました。

これは、中小企業にとっても、かなり大きな希望になるのではと思います。

GA4でAI経由流入を確認する方法

簡単に、Googleアナリティクス(GA4)で確認する方法を紹介します。

ざっと把握したい場合は、GA4のトラフィック獲得レポートを開けば、AI経由の流入は5分で確認できます。

1. 設定不要・5分でできる現状確認

GA4の「レポート → 集客 → トラフィック獲得」を開き、プライマリディメンションを「セッションのデフォルトチャネルグループ」にしてください。AI経由の流入があれば「AI Assistant」という行が表示されます。2026年5月にGoogleが追加したネイティブのチャネルで、設定は一切不要です。

ただし、このネイティブチャネルには弱点が2つあります。ひとつは、Googleが公表している認識対象がChatGPT・Gemini・Claudeの3つだけで、PerplexityやCopilotからの流入は捕捉されず、Referralに埋もれたままになります。もうひとつは、データの遡及処理がされないため、チャネルが有効になった日以降のセッションしかカウントされないことです。

もっと手軽な確認方法もあります。同じレポートでプライマリディメンションを「セッションの参照元/メディア」に変え、検索バーで「chatgpt」「perplexity」などを1つずつ検索するやり方です。まずはこれで自社の現在地を見てみてください。ゼロならゼロで構いません。それが施策前のベースラインになります。

漏れなく捕捉するカスタムチャネルグループ

Perplexityなども含めて漏れなく捕捉するには、カスタムチャネルグループを作る方法があります。GA4の「管理 → プロパティ → データの表示 → チャネルグループ」から「新しいチャネルグループを作成」をクリックし、名前を「AI流入」などにします。

次に「新しいチャネルを追加」で「AI Search」というチャネルを作り、条件を「参照元(Source)」が「正規表現に一致」にして、以下のパターンをコピペしてください。

chatgpt\.com|chat\.openai\.com|perplexity\.ai|claude\.ai|gemini\.google\.com|copilot\.microsoft\.com|deepseek\.com|grok\.com|meta\.ai|you\.com

保存後、チャネルの優先順位リストでこのチャネルを「Referral」より上に移動させることを忘れないでください。ルールが先に発火するようにするためです。

このパターンで、2026年中頃時点で計測可能なAI参照トラフィックの99%以上をカバーできるようになります。ただし注意点として、カスタムチャネルグループも作成日以降のデータにしか適用されません。また、AIツール側は新しいドメインを頻繁に追加するので、正規表現は放置すると気づかないうちに取りこぼしますので定期的な見直しが必要です。

実際、GrokやDeepSeekは2025年には無視できる数だったのが、いまは計測対象にすべき流入元に育ちました。四半期ごとの見直しをおすすめします。

定点観測の管理はスプレッドシート1枚でOK

モニタリングというと大掛かりなツールを想像されるかもしれませんが、当社の管理表はスプレッドシート1枚でやってます。そこに、1ヶ月に1回、ChatGPT・Gemini・Perplexityの3エンジンに質問を投げ、言及の有無、引用リンクの有無、そして「出てきた競合」を記録していきます。

実際の記録を見てもらうと面白いことがわかります。先ほどのサンルームの質問に対して、7月16日の計測ではChatGPTは言及なし、Geminiは言及あり(競合としてエクスショップが登場)、Perplexityは言及も引用リンクもあり(競合はリショップナビなど)。同じ質問でも、エンジンごとに答えが全く違います。

ここで気づいた方もいるかもしれません。ChatGPTの回答にはサンルーム.COMが出ていないのに、GA4ではChatGPT経由のコンバージョンが2件発生していました。

矛盾しているように見えますが、計測した質問と、実際のユーザーが投げた質問は違いますし、同じ質問でも回答は毎回揺れるからだと思います。

また、質問文の設計にも注意が必要です。SEOキーワードの発想で「サンルーム 設置 費用」と作るのではなく、「サンルームの設置はどこに頼むのが安いですか?」という、AIに実際に話しかける言葉で作ることを意識してます。

そして配分として、リード(問い合わせ)に近い順に、業者選定型5問、比較型3問、情報収集型2問。

既存コンテンツで答えられる質問を中心に据え、答えがない質問が見つかったら、それはそのまま次のコンテンツ企画のネタとして記事を作成しています。

あなたの見込み客の質問に、AIは今どの会社を答えていますか?

今回は、AI検索のリード獲得とAI経由流入を確認する方法をご紹介しました。

AIはあくまでツールです。目的は成果を出すこと、つまり問い合わせを増やすことです。

だから当社は、AI検索時代の問い合わせ獲得に力を入れており、より質が高い問い合わせを増やすための実験をしています。

「AIで調べる人」は、これからますます増えていきます。だから、先に取り組んだ人に先行者メリットがあると思います。

まずは、あなたの見込み客がAIに投げそうな質問に、AIはいま、どの会社を答えているか確認してみてください。あなたの見込み客がAIにこう質問したとき、AIはいま◯◯社を答えていますと把握することだけでも何もしないより意味があります。

もし一度も確かめたことがなければ、まずはこの記事の手順で自社の現在地を見てみてください。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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