【IT導入補助金活用】Yahoo!ショッピングへサンルーム.COMを出店

Webマーケティング
Webマーケティングシナリオ

IT導入補助金を活用して、エクステリア専門店「サンルーム.COM」のYahoo!ショッピング支店の開設をお手伝いしました。
どのようにYahoo!ショッピングに出店したのかをご紹介いたします。

IT導入補助金でYahoo!ショッピングへ出店した理由

当社は2009年より、サンルーム.COMさんのホームページのコンサルティングをしております。

課題のひとつとして、独自ドメインのホームページ経由での売上に依存していることがありました。
そういう場合は、もし独自ドメイン店で何かあった際のダメージが大きいので、以前から複数のホームページに売上を分散してリスクヘッジできないかと考えていました。

そこで、ちょうど2022年度のIT導入補助金の要件として、ECサイトの新規開設がありましたので、IT導入補助金を活用してYahoo!ショッピング店を立ち上げませんか?というご提案を行いました。

IT導入補助金とは

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等のみなさまが自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、みなさまの業務効率化・売上アップをサポートする補助金です。

https://www.it-hojo.jp/

補助金の対象としてECソフトを使用することが条件となっています。
ではなぜ、楽天やShopifyではなくYahoo!ショッピングを選択したのかというと理由は2つあります。

  • 1. Yahoo の集客力を活用する
  • 2.ランニングコストのリスク

1の集客力としては、Yahoo!ショッピングは外部リンクがOK ですので、商品ページなどからバナーで独自ドメインサイトへ誘導することができます。
被リンクでのSEO効果はありませんが、モール内のユーザーを独自ドメインサイトへ誘導することで、どれぐらいのPVやコンバージョンが出るのか見てみたいと考えました。

2のランニングコストですが、Yahoo!ショッピングは毎月の出店費は無料ですので、もし売上が0 円でもノーリスクで出店ができます。
楽天の場合は売上0 円の場合でも、最低月2 万程度はかかりますので、 モールへテスト的に出店する場合はYahoo!ショッピングのほうが向いていると思います。

また、売上が0円の場合はコストはかかりませんが、ECサイト構築費と商品登録費はかかってしまいます。
そこで、IT 導入補助金を活用することで、採択された場合は2/3補助金が出ますので初期費用をおさえて新規出店ができることになります。

このようなメリット(もちろんデメリットも)の説明を行い、ご納得いただきましたので、補助金申請のサポートも当社で行い、無事、補助金も採択されました。

サンルーム.COM Yahoo!ショッピング店の構築

補助金採択後、どのようなコンセプトのYahoo!ショッピング店を構築すれば、成果が見込めそうか考えました。もちろん補助金を使うことが目的ではないからです。

まず、Yahoo!ショッピング店のコンセプトも本店と合わせたほうが、被リンクで誘導した際の違和感を感じにくくし離脱率が下がるだろうと考え、店名とデザイントーンをあわせることにしました。

トップページ

商品ページやフッターなどには今回の目的である本店への誘導バナーを複数箇所に設置しました。

実際、公開後にアクセス元を確認したところ、そこまで多くはありませんが、Yahoo!ショッピングから訪問しているユーザーも一定数おり、数件のコンバージョンも発生していました。

もちろん、Yahoo!ショッピング内で購入いただいたほうがベストだと思いますが、ポイント原資負担分などを考えると本店より少し高めの価格設定になってますので、お客様側にもクライアント側にも本店で購入いただくメリットはあると考えました。

自動見積システムをカートでどう再現するのか

ある程度、想定はしていましたが、商品登録には苦戦しました。

サンルーム.COMは厳密にはECサイトではありませんので、Yahoo!ショッピングのカートの仕様とは違い、本店と同じデータをそのままインポートできません。

サンルームなどのエクステリア商品は、サイズや仕様によって値段が変動しますので、本店では見積を自動計算するシステムをフルスクラッチで構築して、見積金額がサイズなどによって変わるようにしています。

ただ、Yahoo!ショッピングはカート仕様が決まってますので、その中で再現できる方法を検討しました。

まず、サイズや仕様を変更するごとに+いくらのように加算するパターンで登録できないかを検証しましたが、この加算方式では実際の見積金額との誤差が大きく断念。

パターン例

▼工事は必要ですか?

 商品だけを購入したい +0円
 工事も依頼したい +150000円

▼間口を選択してください

 1,820mm(1間) +0円
 2,000mm(1.1間)+20000円

そこで、同業他社を参考にサイズごとに商品を登録することとなりました。

サイズごとに商品登録するメリットとしては商品ページが増えることです。
デメリットとしては、同じ型番でもサイズの組み合わせが20パターンあるとすると、20商品のデータ登録が必要となります。

これを管理画面から登録していくと、かなり複雑になりますので、商品データ(option)はGoogleスプレッドシートで管理するようにしました。

このデータをCSVでインポートして商品登録する流れを作ったことで、クライアント側の価格登録作業と同時進行で弊社側での編集作業も可能となりました。

数百商品を効率よく管理できるようになったことで、公開後のメンテナンス工数も大幅に削減できました。

ただ、ユーザー側はサイズが違う同じ型番の商品の中から探す必要が出てきますので、改善策として商品ごとのサイズ表を用意して一覧表から探せるようにしましたが、ほとんどのお客様はYahoo!ショッピング内検索から直接、商品ページを訪問されてますので、とくに大きな問題はないようです。

公開後の費用対効果を検証する

公開して1ヶ月ほどで、メインキーワードの「サンルーム」でモール内検索でも上位表示されました。

Yahoo!JAPANでの検索結果にもYahoo!ショッピングにも表示されますので、多くのユーザーに見に来ていただけるようになりました。

まだ公開して半年ですが、数百PVのアクセス数が毎日ありますので、モールの集客力はやはりすごいです。
これからは、ストアマッチ広告もうまく活用することで、さらに良質なアクセスを増やしていけると思います。

売上や問い合わせも少しずつ増えてきており、数十万するエクステリア商品でもモールで販売できることも実証できました。

本店とYahoo!ショッピング支店との2本柱で、当初の目的であるリスクヘッジも実現できそうでよかったです。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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