【自社メディア】相続事例サイトへの挑戦

Webマーケティング
Webマーケティングシナリオ

2つほど自社メディアの立ち上げに失敗した後、相続の事例をテーマとするサイトを2013年に立ち上げました。
なぜ事例を掲載するサイトを立ち上げたのか経緯などをご紹介いたします。

事例は魅力的なコンテンツだと気づく

ホームページ制作に依存するビジネスモデルから脱却するために、新たな自社メディアの立ち上げを検討していました。

そして、2013年6月に相続の事例を掲載したポータルサイトをリリース。

なぜ、事例をテーマにしたサイトなのかと言いますと、当時、ホームページ制作の仕事としてお客様の事例ページをよく作成していたことが関係します。

ライターさんにインタビューを依頼して写真撮影まで行うような本格的な事例ページ作成なのですが、その事例をホームページに掲載するとお問い合わせなどコンバージョンがわかりやすいほど増えました。

もしや、事例というのは最強のコンテンツではないか?

そう思った私は、なぜ事例をホームページに掲載するとコンバージョンが増えるのか理由を考えました。

ホームページに掲載する情報としてはどうしても商品情報など販売者視点の情報が中心となってしまいます。
ただ、顧客が本当に知りたいのは商品情報ではない場合が多く、例えば

この会社の商品を買うことで課題は解決できるんだろうか?

本当に良い商品なんだろうか?

この会社はちゃんとした仕事をやってくれるんだろうか?

など購入前の不安を解消するための情報を知りたい場合が多いと気が付きました。

そこで、事例のような実際のビフォーアフターのようなコンテンツを通じて、 商品購入後の自分の姿を疑似体験していただくことで、このような不安が少し和らぎ、コンバージョンにつながってるのではないかと仮説を立てました。

この法則に気がついた私は、マンガでわかりやすく事例を紹介するパターンなど様々な事例を作成してテストを行い、ほとんどでコンバージョン率があがったり、PV数が増えるなど何らかプラスの効果があり、この仮説が確信へと変わりました。

事例だけ集めたポータルサイトを作ってみよう

そこで、この事例というキラーコンテンツを中心としたサイトが作れないかと考えました。

よく考えてみると、個々の企業ホームページの中に事例が掲載されるケースは少しずつ増えてはいるが、様々な事例だけを集めたメディアはないのではないか?

そう気づいたのです。

もし、 日本中の会社が持っている事例を登録できるポータルサイトがあって、ユーザー側は自分が抱える課題から解決事例を探したり比較して、問い合わせできる会社を選べるようにすれば、多くの人に使っていただけるのではないかと考えたのです。

最終的には事例のポータルサイトのポジションを狙うとしても、最初は特定のテーマの事例だけでスタートしなければいけません。

そこで、ちょうどその当時、士業のクライアント様とお話する中で、ホームページから「相続」の相談がかなり増えているという話を聞きピンときました。

少し調べてみると、たしかに相続に関する検索数は増えており、事例を持っているのも税理士や弁護士、行政書士など士業の方だけでなく、不動産会社など多くのプレーヤーがいることもわかりました。

とくに士業の方は営業力がないところが多いので、このポータルサイトへの掲載をうまくアプローチできれば事例も増やせると思ったのです。

そこでこのような企画を考えました。

コンセプト

  • 遺産相続について情報収集している人が専門家が携わった様々な遺産相続事例を探せるサイト。
  • 情報収集している人には様々な相続の解決事例を見ることで参考になり、税理士や弁護士事務所にとっては、自社の実績のPRの場となる。
  • 現在は事例を知りたい場合は各専門家のホームページを個別に見ないといけないが、各専門家の事例をまとめてひとつのポータルサイトで見れることでユーザーは、いろんな課題の中から自分が抱えてる課題に似た解決事例を探しやすくなる。
  • 実際、似たような事例にかかわったことがある専門家を探すことも比較することもでき、それでピッタリの専門家と出会えることで依頼者も専門家も双方ハッピーになれるのではないか。

他サイトとの差別化ポイント

  • よくある専門家登録サイトは事務所のPRばかりで具体的にどのようなことができる専門家なのかが普通の人にはイメージしにくい。
  • これまでかかわった事例から専門家を探したほうが安心ではないか。

このような企画を考えながら、この仕組みがうまく回っていくようになれば、同じシステムを利用して「交通事故事例」「経費削減事例」など様々な事例サイトを横展開していけるのではと思ったのです。

同じ失敗を繰り返さないために

システム構築に入る前に、これまで自社メディアの立ち上げで失敗した時の課題を思い出しました。
同じ失敗を繰り返さないためです。

そこでこのようなルールを事前に決めました。

  • 1.登録数を増やすための営業手段と予算を先に確保しておくこと
  • 2.運営は自社のリソースだけに依存しないこと

1の営業手段に関しては、士業のような顧客獲得が弱い業種に対して、新規獲得という付加価値を提供できるサイトであれば、あまり広告費をかけずともメールDMやFAXDMなどでPRしていけば、ある程度は登録企業を増やせるのではないかと考え、最低限の販促費を確保しました。

2のリソースに関しては、新規開拓の役に立つと思っていただければ、企業側に自ら登録していただける可能性はありますが、外注パートナーを活用してコンテンツを増やしていく仕組みを先に作りました。

また、要望があればプロのライターがインタビューしてクオリティが高い事例を作るプランも有料オプションで用意することで、掲載費以外の利益も見込めます。

また、当社には漫画家さんのネットワークがありますので、マンガで事例を紹介するプランを営業フックに使うことにしました。

マンガ事例イメージ

相続事例のポータルサイトが完成、そして・・・

企画とビジネスモデルがある程度固まった段階でシステムの開発に着手しました。

以前の失敗から学んだこととして、完璧を求めずにベータ版の状態でリリースすることに。
ある程度完成した段階でベータ版を公開しました。

トップデザイン

事例ページ

登録企業側で問い合わせ対応できる管理画面も用意しました。

管理画面

サイト公開後は、1件でも事例の数を増やさなければいけません。

そこで、初年度は無料で登録できるようにしたところ、少しずつ登録数は増えていきました。(次年度以降は登録事例数で月額料金が変わるプランを導入)

さらに登録数を増やすために「相続 福岡」「相続 東京」など「相続 県名」で検索して出てくるホームページの弁護士や税理士、行政書士などを中心に相続分野を扱う弁護士さんなど4000社ほどのリストを収集。
メールやフォームからDMを送信したところ、ポツポツと登録が入るようになりました。ただ、想定よりまだまだ少ない状況です。

そこで、持続化補助金でチラシDMの販促費を申請。無事、採択されましたので、数千件ほどDMの発送を行ったところ、1%弱ほど反応がありましたが、費用対効果は合いませんでした。

営業用DM

地道な営業を続け、事例の登録数も毎月少しずつ増えていきました。

ただ、このまま続けても単体でプロジェクトを継続していくための収益化が見込めなかったため、2年ほど運営を行った後、閉鎖を決断しました。

ただ、今回のプロジェクトは事業として全く無駄な取り組みだったのかと言われるとそうではありません。
このプロジェクトに取り組んだことがきっかけでの出会いもありますし、実際にWebコンサルの仕事やマンガ事例の作成などの依頼も数件ありました。

なにより、 失敗を恐れずチャレンジすることの大切さを学びました。

Webマーケティングの世界においては、挑戦する姿勢がなくなることが最も危険なんです。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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