成果報酬型プロデュースを20年以上続けられた理由、正直に話します

Webマーケティング
Webマーケティングシナリオ

気づけば、成果報酬型のコンサル事業を始めてから20年以上が経っていました。正直、ここまで続くとは思っていませんでしたし、振り返ると大変な事もいろいろありました。

せっかくなので、私たちが20年以上続けてきた「成果報酬型プロデュース」というビジネスモデルの考え方などを、包み隠さず話してみます。

「作って納品する」の繰り返しに、疑問を感じた日のこと

成果報酬モデルを始めたきっかけは、「このままでいいのか」という疑問からでした。

独立当初は、Web制作事業からのスタートでした。広告代理店からホームページやLPの制作依頼を受けて、作って、納品して、また次の制作へ。

その当時はWeb制作会社もそこまで多くなかったので、案件は多かったし、売上も順調でした。でも、心のどこかにずっと引っかかっているものがありました。

納品したサイト、ちゃんと機能しているんだろうか?

制作後にそのサイトがどうなったか、問い合わせが増えたのか減ったのか、代理店経由の案件の多くはわかっていませんでした。関わった時間とエネルギーの割に、お客様の事業にどれだけ貢献できているのかが見えない。それがずっとモヤモヤしていたのです。

そこで一度、自分の強みを棚卸ししてみました。改めて振り返ると、私がプロデュースに深く関わったサイトは、ちゃんと結果が出ているケースが多かった。その当時は珍しく、単に作るだけでなく、マーケティングの視点を持ってサイトを設計していたからです。

それなら、自分の強みに正直なビジネスモデルにすればいい。そう考えたのが、成果報酬型プロデュースのスタートでした。「作って納品する」から「成果が出るまで伴走する」へ。シンプルな発想転換でしたが、これが今につながっています。

正直に言うと、何度も辞めようと思いました

成果報酬モデルの最大のリスクは、結果が出るまで収益が安定しないことです。

これは声を大にして言いたいのですが、成果報酬型というのはカッコいいモデルに見えますが、経営的にはかなりしんどい局面があります。とくに最初の数ヶ月、あるいは半年以上、成果が出るまで報酬が全く入ってこないプロジェクトもあります。そうなると、会社のキャッシュフローは当然厳しくなります。

正直に言うと、「普通のWeb制作会社に戻ったほうがラクかな」と思ったことが何度もあります。作業費ベースで請求する方が、経営としてはずっと楽だからです。時間と人件費を積み上げて請求すれば、少なくとも赤字にはならない。

それでも続けてきたのはなぜか。

一言で言えば、このモデルが「シンプルに正しい」と思い続けてたからです。

お客様のビジネスが成長したとき、はじめて私たちの報酬も増えます。この仕組みは、私たちが手を抜く理由をなくし本気にさせてくれます。手を抜いたら自分たちに帰って来る。それは経営的にはリスクですが、仕事の誠実さを担保するうえでは、最高の理由だと思っています。

余談ですが、いくら努力しても結果が出なかったプロジェクトもあります。そういうときは本当につらいのですが、そのような経験があるからこそ、何が足りなかったのかを真剣に考えるようになりました。

成果報酬型のビジネスモデルは、私自身を成長させるモデルでもあると思っています。

業者ではなく、パートナーとして組める人と仕事がしたい

成果報酬で一緒に取り組めるのは、私たちを「業者」ではなく「パートナー」として見てくれる人です。

これは選り好みをしているつもりはありませんが、現実として、相性はあります。

たとえば、「リスティング広告を予算内で回してほしい」「かっこいいホームページを作ってほしい」という依頼は、正直うちには向いていません。

それは業者に発注すれば解決する事で、私たちのような会社が関わる意味があまりないからです。こういう作業的な依頼は、きちんと対応してくれる制作会社や代理店の方が、お客様にとってもよい選択肢だと思っています。

私たちが力を発揮できるのは、「なぜ問い合わせが来ないのか」「Webマーケティングで何を解決すべきか」という問いから一緒に考えられるクライアントです。

このスタンスは、ときにトラブルになることもあります。クライアントが「この内容を入れてほしい」と言っても、こちらが「これは成果につながらない」と判断したら、取り入れないこともあります。

これを「言うことを聞かない業者だ」と感じる方もいます。

でも、私たちは「業者」ではなく「パートナー」として仕事をしていると考えていますので、成果につながらないと思うことに黙って従うことはしません。

それがパートナーとしての仕事だと思っているからです。

結果が出て喜ばれるほうが、仕事は楽しい

作業費で請求する方が経営はラクですが、結果が出たとき一緒に喜べる仕事の方が、ずっとやりがいがあると思います。

同業の経営者と話すと、「成果報酬はリスクが高すぎるよ」「よくそのモデルで続けられますね」と言われることがあります。確かに、経営の安定という意味では、時間工数を積み上げて請求する方がずっと合理的です。

でも、それをやりたくない理由があります。

作業ベースで請求する仕事になると、どうしても「どれだけ効率よく作業をこなすか」に意識が向いてしまう気がするんです。クライアントが利益を出せるかどうかより、自分たちのコストや時間管理の方が気になってしまう。これは私自身の性格の問題かもしれませんが、そういう仕事の仕方は、私にはどうも性に合わない。

成果報酬モデルだと、クライアントの成果が自分ごとになります。問い合わせが最近増えたよと連絡をもらったとき、大きな契約が受注できたと報告してもらったとき、その喜びを一緒に感じられます。これは作業費で請求する仕事では、なかなか得られない喜びです。

お互いが成長できる関係の中で仕事ができること。これが私がこの仕事を続けている、一番の理由なのかもしれません。

20年以上続いた本当の理由は、出会いだったと思っています

ここまで、成果報酬モデルのことをいろいろ書いてきましたが、正直に言うと、ビジネスモデルそのものが優れているから続いたわけではありません。

20年以上続けられた本当の理由は、このビジネスモデルが良かったのではなく、お客様との良い出会いがあったからだと思ってます。

私たちの事を信じて一緒に走ってくれたクライアントがいたからです。最初は半信半疑でも、一緒に試行錯誤する中で信頼関係ができて、長くお付き合いくださっている方たちがいます。そういう出会いが積み重なって、今があります。

たまたまこのホームページにたどり着いて、このブログを読んでくださっているあなたも、そういう出会いのひとりだと思っています。それが私にとっては財産です。

威張りたいわけでも、すごいと思ってほしいわけでもありません。ただ、こういう変わったビジネスモデルで20年以上やっている会社があるということを、知ってもらえたら嬉しいと思っています。

もしWebマーケティングについて何か困っていることがあれば、気軽に相談してください。話を聞いて、力になれない場合もあるかもしれません。でも、私が考えられるアイデアは正直にお話しできますし、その中から一つでもヒントになるものがあれば、それで十分だと考えています。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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