プッシュ型営業orプル型営業どちらが成果が出やすいのか?

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営業のアプローチ方法を大きく2つに分けると「プッシュ型」と「プル型」があります。
プッシュ型はその言葉の通り、こちらから攻めていく営業のやり方で、プル型はこちらへ引き寄せる方法です。
今回は「プッシュ型営業」と「プル型営業」どちらが成果が出やすいのかについて考えたいと思います。

プッシュ型営業とは

プッシュ型営業では、こちら側からターゲットとする顧客にアプローチしていきます。
代表的なものとしては、飛び込み営業や電話営業、ダイレクトメールなどがあります。

最近は、飛び込み営業をしている営業マンや送られてくるDMは減りましたが、代わりにお問い合わせフォームからのメール営業などが増えており、当社にも一日に何十通も入る時があります。これもプッシュ型営業のひとつになります。

なぜ最近は、飛び込み営業やDMが減ってメール営業のようなデジタルでのプッシュ営業が増えているのかと考えると、理由のひとつとしてコスト的なものが考えられます。

デジタルであればそこまでコストはかかりませんが、リアルでプッシュ営業する場合は人件費やダイレクトメールの郵送費などでかなりのコストがかかります。
ある程度の利益が取れる高単価商品やBtoB向けの商材でないとコスト負けします。

コスト的な問題もありますが、クレームにも気をつけなければいけません

営業をしている立場だと気が付きにくいですが、相手都合というより自分都合でアプローチするプッシュ型営業は顧客側からはあまり歓迎されません。
忙しい時にセールスの電話がかかってきてイラッとした経験は誰でもあると思います。

では、プッシュ型営業は意味がないのかというとそうでもありません。
1000件、1万件にアプローチして反応数件のような確率にはなりますが、どれだけ多くのターゲットにアプローチ出来るかがポイントにはなります。

言い方を変えると、プッシュ型営業は件数をこなせば一定の成果はとりあえず出ます。

また、自ら情報収集をしていないユーザーにはプル型ではリーチできませんが、プッシュ型営業であればアプローチできます。もしタイミングが合えば、ヒアリングからニーズを掘り下げてクロージングまですぐにもっていけます。

ただ、成約率よりクレーム率がはるかに高いので、現場のセールスパーソンのメンタルに負荷がかかります。採用が難しい現代ではセールスパーソンに依存しない仕組みも考える必要があります。

私も20代の頃、コピー機のセールスで飛び込み営業をしていた時期がありますので、プッシュ型営業のキツさはよくわかります。

プル型営業とは

プル型営業は、買い手側が情報を探しているタイミングで、こちら側に興味を持ってもらい引き込んでいく手法です。

例えば、検索されたキーワードに合わせて広告を出すリスティング広告もプル型広告のひとつで、私が創業した2002年当時にGoogle AdWords(現 Google 広告)が登場した時は、画期的な仕組みに驚きました。

当時のネット広告はテレビCMのように多くのサイトにバナーを表示させる広告が主流でしたが、Google AdWordsはユーザーが興味を持って調べているキーワードに対して、1クリックいくら(当時は高い入札単価を入れたら上位に表示されていました)で広告を出すことができて、面白いようにコンバージョンがとれてました。

現在でもリスティング広告は費用対効果が良いのは間違いありませんが、競合が多いキーワードでは1クリック何千円というのも見られます。

個人的にはリスティング広告とコンテンツマーケティングを組み合わせたプル型の集客の仕組みを作ることでCPAが最適化しやすいと考えてます。

コンテンツマーケティングもプル型での集客の仕組みのひとつで、ユーザーが興味を持って調べているキーワードに対して広告ではなくSEOでGoogleなどの上位に表示させることで集客していきます。

コンテンツマーケティングの取り組み方としては

  • 1. ターゲットとするユーザーが何に興味を持っているか仮説を立てる
  • 2. どのようなキーワードで調べているかを把握する
  • 3. 上位表示するためのコンテンツを用意する
  • 4. 定期的に検証し、改善する

このような流れでPDCAを繰り返しながら、良質なユーザー(アクセス数)を増やしていきます。

実際、リスティング広告やコンテンツSEOのようなプル型で集客するユーザーは、自ら興味を持って情報を収集していますので、コンバージョン率が高いですし、プッシュ型営業と比較して顧客獲得単価が低い場合が多いです。

また、直接クロージングする以外にも、ウェビナーへ誘導したり、メルマガに登録してもらったり、まずはリストを収集するような2ステップ型のマーケティングと組み合わるのも結果が出やすいと思います。

ただ、プル型営業の難点としては、顧客が言語化できてないような課題は検索されませんのでプル型営業ではアプローチできません。この場合はプッシュで広めていくしかありません。

どちらが成果が出やすいのか?

では、プッシュ型営業とプル型営業ではどちらが成果が出やすいのか?と言われると、ターゲット顧客や会社の考え方によって異なるのかなと思います。

プッシュ型営業は、やり方によっては短期的に成果が出やすいので、すぐに売上を作らないといけない場合や狩猟型の文化がある企業には向いてます。

一方のプル型営業は、顧客が自発的に興味を持っているタイミングでアプローチできますのでストレスを少なくしたい、農耕型の企業に向いてます。

どちらか一方ではなく、組み合わせたハイブリッド型のマーケティングもあります。

例えば、ビジネスの立ち上げ期のあまり知られていない時期は短期的な施策としてはフォーム営業でのプッシュ型営業などで新規顧客を開拓を行い、それと同時に、プル型であるリスティング広告やオウンドメディアなどのコンテンツマーケティングを組み合わせて中長期的な集客の仕組みを作る方法です。

ブランディングがうまくいき、指名検索が増えてきたら、その周辺のキーワードも含めSEOで集客していきましょう。

このようにプッシュ型営業、プル型営業どちらかではなく、自社の状況や顧客のニーズに合わせて、最適なマーケティングを組み合わせて行っていけば成果が出やすくなります。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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