アクティブシニア向けのホームページは成果が出やすい?

Webマーケティング
Webマーケティングシナリオ

今はシニアといわれる年齢の方でもインターネットで積極的に情報収集しています。
いわゆるアクティブシニアと言われる層ですが、ちゃんとこの人たちにアプローチできればシニア向け商品でも成果は出ます。
そこでアクティブシニア向けのWebマーケティング戦略について考えたいと思います。

アクティブシニア向けのWebマーケティング戦略とは

今後、人口が減っていく日本であっても、いわゆるシニア層の人口は増えていきます。

その中でも還暦後や定年退職後でも、趣味の旅行や社会活動などに意欲的に取り組む「アクティブシニア」と呼ばれるお金と時間に余裕がある層も増えています。

総務省の令和5年版 情報通信白書を見ると、70代でも65%ぐらいの方がインターネットを利用しています。60代だと87%が利用している感じです。

参考資料:令和5年版 情報通信白書|インターネットの利用状況

ネットのみの集客にこだわると失敗する

ただ、このデータを鵜呑みにしてネットだけでこの層にアプローチするだけではうまくいきません。なぜなら、アクティブシニア層は情報収集のリテラシーが高く、インターネットだけでなく紙媒体や他の方法でも情報収集しているからです。

また、50代の私もですが、紙媒体に対して一定の信頼感がありますので、比較的な高額な商品やサービスを検討する時は、ネットだけの情報だけでなくリアルの情報と合わせて、ある程度の納得感を得られないと購入にいたりません。

ですので、効率ばかりを優先してネットだけで集客を行うのではなく、紙媒体やリアルでのプロモーションとのハイブリッド集客が有効だと思います。
ただ、アクティブシニア層もソーシャルメディアを利用することが増えていますので、SNSを通じたコミュニケーションには取り組みましょう。

一括りで扱わない

シニア層だからこうだと決めつけて一括りで捉えず、自社のターゲットにあった適切なペルソナを考えましょう。

同じシニアでも、人によって生活スタイルも懐具合も様々ですので、自分たちがイメージしている理想の顧客をより具体化することです。実際の購入者にインタビューして、その人をペルソナにしてもいいかもしれません。

そして、そのペルソナのインサイトを十分理解してWebマーケティング戦略をたてましょう。
広告やホームページでは、できるだけペルソナに近い年齢の人の写真やイラストを使い、キャッチコピーのトーンもその人が違和感なく「自分事」として受け止められるメッセージにしましょう。

たまに見かけますが、シニアに訴求したい商品やサービスなのに、広告やホームページに若いモデルを起用したり、文字が小さかったりすると、「自分事」として認識されません。
同世代のお客様の声を沢山掲載することも「自分事」として認識してもらうためには重要です。

年寄り扱いはしない。ただ、気配りは大事です

よく言われることですが、「高齢者」という言葉はあまり使わない方がいいです。
自分のことを高齢者と認めたくない人も一定数いますし、他人に「高齢者」と言われることに不快感を示す方もいらっしゃいます。
なので、不快感を与えないためにもホームページや広告では「高齢者」向けの雰囲気を出しすぎないようにするのがポイントです。

ただ、見た目は若々しいアクティブシニア層でもいちお高齢者ではありますので(苦笑)、新しいテクノロジーに不慣れな場合もありますし、ホームページの文字が小さすぎたら読むのも苦痛なはず。

なのでホームページのデザインやコンテンツは、明らかに高齢者向けにしなくとも、シンプルで分かりやすいものを心がけましょう。
商品によっては、シニア本人だけでなくその家族も見ることを考慮しましょう。

シニア向けの婚活サービス

マッチングアプリと言えば若者向けようなイメージがありますが、これからはアクティブシニア向けの婚活サービスとして普及していく気がします。

ユーザーをどれぐらい集められるかがポイントになりますが、地域や趣味、社交活動にもとづいてマッチング精度をあげることでアクティブユーザーは増やせると思います。

恋愛は脳の刺激になりますので、病気予防などの健康に関するエビデンスを専門家につけてもらうことで、関心を持っていただいても面白いかもしれません。

気をつけたいのはリスクの部分です。
高齢者を狙った詐欺を見分けるためAIでフィルタリングを行ったり、同性代のコンシェルによるマッチング相談などで信頼感を得られるようにすれば安心して利用いただけます。

シニア向けECサイト

シニアをターゲットとしたサプリメントや医療器具など健康関係のECサイトは増えてきてますが、まだまだシニア向けのECサイトは少ない印象です。

ECサイトはそもそも自動販売機ではないですが、シニア向けは接客業として顧客ごとに担当者をつけるぐらいの手厚いサービスを提供するぐらいでないと成功しないような気がします。普通のECサイトのようにただ商品を並べてカートで買えたらいいのかと言われたら少し違うような気がしていて、そのような効率を求めた通販ではない感じです。

オフラインのきめ細やかなサービスとの組み合わせが成約率や単価アップにつながると思いますし、そのようなコストも吸収できるぐらいの利益率の商品とアフターを組み合わせてマネタイズする戦略が必要だと思います。

個人的にはリアル店舗が中心の補聴器に診察やアフターなどアップセルを組み合わせたら面白いのではないかと考えています。

シニアのオンラインスクール

シニア向けのオンラインスクールは、デジタルスキル向上や趣味などさまざまな分野で提供されています。以下はシニア向けのオンラインプログラムの例です。

健康やフィットネス

軽い運動からヨガやストレッチなどのフィットネスクラスや健康管理に関する講座までをトータルで提供しましょう。
認知症予防に関するプログラムも組み合わせると、外出ができないシニアへのニーズは多そうです。

デジタルスキル向上

スマートフォンやタブレットの基本的な使い方からソーシャルメディアの使い方など実践向けの講座。オンラインで同世代と一緒に身につけられるようにすればモチベーションの維持にもつながりますね。

ファイナンシャル

退職を機会に投資を始める人も一定数います。
トレードのスクールは30、40代が中心のようなイメージがありますので、シニアに特化した投資のスクールがあっても面白いと思います。
お金に関することなので、金融プランニングや年金についてのコンサルティングなどとの組み合わせも出来ますね。

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桑原 敬

この記事を書いた人

桑原 敬(Takashi Kuwahara)

代表/プロデューサー

2003年にフリーランスのWebディレクターとして独立。2006年に株式会社桑原敬事務所を設立し、数多くの企業Webサイトや通販サイトの構築やコンサルティングを手がける。
2006年からレベニューシェアでのWebプロデュースを軸としたビジネスを展開し、これまでコンサルティングを行ったクライアントの中には年商が10倍以上になった実績もある。現在はWeb以外の分野でも、働きかたプロデュースなど幅広い分野で活動を行っている。

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