
「SEOはすぐに結果が出ないからやりたくない」 「ブログを書いても、すぐにアクセスが増えるわけじゃないですよね?」
Web担当者の方とお話ししていると、こんな声をよく聞きます。
すぐに結果が出ないことに時間とお金をかけるのは、不安なのはよくわかります。
だから、リスティング広告やSNS広告など、「今すぐ結果が出る」施策に頼りたくなる気持ちもわかります。
でも、長年Webマーケティングに携わってきた立場から言わせてもらうと
目先の集客施策だけでは、いずれ行き詰まります。
広告をやめた途端に集客が止まる。そんな状態では、安定した経営はできません。
今日は、なぜ長期視点のマーケティングが必要なのか、そしてどう取り組むべきかをお話しします。
目先の集客施策だけでは、いずれ行き詰まる
リスティング広告やSNS広告は、たしかに便利です。
広告を出せば、すぐにアクセスを増やすことができます。
予算に合わせてコントロールできるし、結果が見えやすい。だから、多くの方が広告に頼るのもよくわかります。
でも、広告には大きな問題があります。
それは、費用がかかり続けるということです。
広告をやめた途端に、集客が止まる。アクセスが減る。問い合わせが来なくなる。
つまり、広告に依存している限り、永遠にコストを払い続けなければならないんです。
広告だけに頼っている企業の末路
私がこれまで見てきた中で、広告だけに頼っていた企業がどうなったか。
広告を出せば集客できますので、ある程度のコンバージョン率があれば問い合わせも入ります。
でも、競合が増えてくると、クリック単価が上がり、広告費が高騰します。同じ予算では以前ほどアクセスが稼げなくなってきます。
そして、広告費が利益を圧迫し始めます。
「広告をやめたら問い合わせが減る、でも、広告を続けると利益が出ない」
こういうジレンマに陥ります。
これが、目先の集客だけに頼ることの限界です。
SEOはコントロールできない、だからこそ価値がある
一方で、SEO(検索エンジン最適化)はどうでしょうか。
これは私から先にクライアントに伝えることが多いのですが
「SEOはすぐに結果が出ません。」
理由は、Googleの検索結果は誰にもコントロールできないからです。
どれだけ良いコンテンツを作っても、Googleが評価してくれなければ上位に表示されません。そして、その評価には時間がかかります。
でも、だからこそ価値があるのです。
コントロールできないということは、お金を払えば誰でもできるわけではないということ。
広告は、お金さえ払えば誰でも表示できます。でも、SEOは違います。時間をかけて、質の高いコンテンツを積み上げた企業だけが、上位に表示される。
つまり、SEOで上位表示されているということは、それだけで信頼の証になります。
そして、上位表示をキープできれば、広告費をかけなくても集客し続けることができます。
これが、長期視点のマーケティングの強みです。
広告は調整弁、SEOが本命
誤解しないでほしいのは、「広告は使わないほうがいい」と言っているわけではないということです。
広告は、短期的に成果を出すための有効な手段です。
私たちがクライアントに提案するのは、リスティング広告で短期的に成果を出しながら、その間にSEOで長期的な集客資産を作るという戦略です。広告は、調整弁として使えます。
SEOがまだ成果を出せていない段階では、広告で集客する。そして、SEOが育ってきたら、広告を絞る。費用対効果が合えば、広告でアクセルを踏む。
このように、短期と長期をうまく融合させることが大切なのです。
長期視点のマーケティングとは何か
では、具体的に長期視点のマーケティングとは何か。
それは、すぐに売上につながらないとしても、こつこつやることで報われる施策です。
例えば、以下のようなもの。
- SEO目的のブログ記事作成と更新
- SNS投稿
- 代理店開拓
「え、それだけ?」と思うかもしれません。
でも、この「それだけ」を、こつこつ続けられる企業が実に少ないんです。
ブログ記事はSEO対策であり、AI対策でもある
特に、ブログ記事の作成は重要です。
これは単なるSEO対策ではありません。AI対策でもあります。
これからの時代、AI検索が普及していくことは間違いありません。ChatGPTやGoogleのAI検索機能など、ユーザーがAIに質問して情報を得る流れが加速しています。
では、AIは何を参照して回答を生成するのか。
それは、質の高いコンテンツです。
AIは、信頼できる情報源、詳しく書かれた記事、実績のあるサイトを優先的に参照します。
つまり、今からコンテンツを積み上げておくことが、AI時代に備えることにもなるのです。
SEO対策だと思ってやっていたブログ記事が、実はAI対策にもなっている。これが、長期視点のマーケティングの価値です。
こつこつ積み上げた企業の成功例
ここで、実際の成功例をご紹介します。
私たちがサポートしているサンルーム.COM様ではこつこつと毎月数件の特集を追加して、その数は100ページ以上になりました。

1ページだけで、それほど大きなアクセスを稼ぐわけではありませんが、100ページ積み重なると、全体のアクセス数が大きく増えます。
そして、アクセス数が増えた結果、売上も増えました。
これが、Webサイトをこつこつ成長させることの大切さです。
正直、やり続けることは大変ですが、だからこそ、競合他社は簡単に真似できません。すぐに結果が出ないからこそ、やり続けた企業だけが勝てるんです。
「すぐに結果が出ないからやめる」という失敗パターン
逆に、失敗するパターンも数多く見てきました。
それは、少しブログに取り組んでみたけど、あまりアクセスが増えないからすぐやめてしまうというパターンです。
私たちがサポートしているクライアント様の中には少ないですが、世の中には多いと思います。
「3ヶ月ブログを書いたけど、アクセスが増えない」 「問い合わせが来ない」
だからやめる。気持ちはわかりますが、ちょっと待ってください。
通常なら半年程度で変化はある
業種によって違いますが、通常なら半年くらいでアクセス数が増えるなど、何かしらの変化はあります。
もし半年~1年やって何も変わらない場合は、コンセプトややり方が間違っている可能性があります。
例えば、
- ターゲットが曖昧で、誰に向けて書いているのかわからない
- キーワード選定がズレている
- 記事の質が低い(薄い、一次情報が入ってない)
こういった問題があると、いくら書いても成果は出ません。
だからこそ、ただ闇雲にやるのではなく、戦略を持ってやることが大切なのです。
仕組み化が大事
もう一つ、失敗する理由があります。
それは、人間は飽きやすい生き物だということです。
なかなか結果が出ないのに続けていくというのは、正直、苦痛です。だから、途中でやめてしまう。
だからこそ、仕組み化が大事なんです。
- 毎週決まった曜日に記事を書く
- 他の部署の人間を巻き込む
- 社内でルールを決めて、継続できる体制を作る
こういった仕組みがあれば、個人のモチベーションに左右されずに続けられます。
軸を持った長期マーケティングが成果を出す
前回の記事で「軸」の重要性をお話ししました。
長期視点のマーケティングでも、軸は重要です。
マーケティングにおける軸というのは、何をどう伝えていくかという部分です。
この「伝えていく」という行為は、ただ闇雲にやっても成果が出ません。
自分たちの強みは何か。 それをどう伝えていくのか。
これが明確になっていることが、軸を持ったマーケティングです。
軸がないまま、「とりあえずブログを書こう」「とりあえずSNSをやろう」では、続きませんし、成果も出ません。
軸を持った上で、こつこつ積み上げていく。これが大切なんです。
短期と長期、どうバランスを取るか
ここまで読んで、「じゃあ、広告はやらなくていいのか」と思った方もいるかもしれません。
私が伝えたいのは、短期的な視点と長期的な視点を融合させることの大切さです。
広告だけに頼るのも危険。 SEOだけに頼るのも、成果が出るまで時間がかかりすぎる。
だから、両方やるのです。
リスティング広告とSEO、両輪で回す
具体的には、こういう戦略です。
- 短期的には、リスティング広告で集客する
- すぐに成果が出るので、売上を確保できる
- どんなキーワードで問い合わせが来るかデータが取れる
- 長期的には、SEOでコンテンツを積み上げる
- 広告のデータをもとに、SEO対策すべきキーワードを見極める
- ブログ記事を書き、コンテンツを充実させる
- SEOが育ってきたら、広告を調整する
- SEOで上位表示されているキーワードは、広告を減らす
- 費用対効果が合うキーワードだけ、広告でアクセルを踏む
このように、短期と長期をうまく組み合わせることで、安定した集客ができるようになります。
「今すぐ結果が出ないのは不安」という気持ちに対して、「短期的には広告で結果を出しながら、長期的にはSEOで資産を作っていきましょう」という提案です。
優先順位のつけ方
とはいえ、中小企業がすべてをやるのは現実的ではありません。
だからこそ、優先順位をつけることが大切です。
思いつきでやらず、計画を立てる
まず、思いつきでやらないこと。
「競合がSNSをやってるから、ウチもやろう」 「とりあえずブログを書いてみよう」
こういう場当たり的なやり方では、続きませんし、成果も出ません。
ちゃんと計画を立てる。
- 何のためにやるのか(目的)
- 誰に向けてやるのか(ターゲット)
- どんな成果を期待するのか(KPI)
これを明確にしてから始めることが大切です。
成果が出やすい部分から始める
そして、優先順位をつけるときの基準は、成果が出やすい部分からです。
なかなか結果が出ないのに続けていくのは、苦痛です。だから、早めに「あ、これは効果がある」と実感できることが大切なんです。
例えば、
- すでにアクセスがあるページを改善する
- 問い合わせにつながりやすいキーワードから対策する
こういった「勝ちやすい戦い」から始めることで、モチベーションを維持できます。
KPIを定めて効果測定できるようにする
そして、KPIを定めて効果測定できるようにすることも重要です。
KPI(重要業績評価指標)とは、目標達成のために追うべき数値のことです。
例えば、
- ブログ記事を月に4本書く
- 3ヶ月でアクセス数を20%増やす
- 半年で問い合わせを月5件増やす
こういった具体的な数値目標を立てることで、「成果が出ているのか、出ていないのか」が明確になります。
そして、もし成果が出ていなければ、やり方を見直すこともできます。
効果測定をしないまま、ただ続けるのはギャンブルです。データを見ながら、調整していくことが大切です。
長期視点のマーケティングで大切なこと
最後に、長期視点のマーケティングで大切なことをお伝えします。
それは、信頼できるパートナーと一緒に取り組む体制を作ることです。
正直、社内だけでこつこつ続けるのは難しいです。
日々の業務に追われて、「今週はブログを書けなかった」「SNS投稿をサボってしまった」ということが起きます。
だからこそ、外部のパートナーと一緒にやることをおすすめします。

私たちのようなマーケティング会社と契約していれば、「今月は記事を書かなきゃ」「次の施策を提案してもらわなきゃ」というプレッシャーが、良い意味で働きます。
そして、客観的な視点でアドバイスをもらえるのも大きいと思います。
「このやり方、ちょっとズレてますよ」 「こっちのほうが成果が出やすいですよ」
こういったフィードバックがあることで、間違った方向に進まずに済みます。

